第5回 GEKIの WHOS WHO
今回は、急遽ピンチヒッターとなりました。
私が、現存する俳優の中で1番好きな(アル・パチーノ)をご紹介しますといっても
もうすでに、ご存知だと思います。
シチリア移民の子として生まれ、2歳の時両親が離婚し、
少年時代は非常に貧しく不憫な生活を送ったそうです。
26歳からリー・ストラスバーグ主宰のアクターズ・スタジオで演技を学び、
69年『ナタリーの朝』でデビュー、71年『哀しみの街かど』でヘロイン中毒の青年を演じて
注目され、その後、この新人同然の俳優を(フランシス・フォード・コッポラ)監督は
『ゴッドファーザー』のマイケル役に大抜擢するが、本人(アル・パチーノ)はいつコッポラに
役を降ろされるかと撮影が終わるまで、心配でしょうがなかったそうである。
この映画 『ゴットファーザー』 はアメリカ映画ベスト10に選ばれる名作及び、
アメリカ人の心のバイブル的な、すばらしい作品となっているが、撮影は、
コッポラ監督の思いどうりには、いかなかったそうです。
ビドー役の(マーロン・ブランド)は、映画会社の反対を押し切って配役したにもかかわらず、
ブランドは、まったく脚本を無視し、自分のアドリブで台詞を創るのである。
幾たびも衝突しあい、撮影現場の雰囲気は、最低であったらしい。
両方の頬っぺたの口中に、脱脂綿詰めしゃがれた声で、
話すビドー・コルレオーネもブランドのアイデアであったらしく、
映画の成功とはどう転がる分からないものである。
ちなみに、余談ではあるがパチーノの母方の祖父は劇中にも出てくるビドー・コルレオーネの
出生地コルレオーネ村の出身である。これも何かの縁である。
さて、話をパチーノのに戻そう。
彼の作品で1番かっこいい作品は83年『スカーフェイス』であろう。
本国アメリカでは、評価は2分されるが、ピカレスクロマンと言うか?自滅美作品というのか?
私に、とってキューバマフィア・・・トニー・モンタナはすこぶるカッコヨイし、
彼の女役の(ミッシェル・ファファー)が又いいのです。
物語は、キューバからの、ボードピープルトニーモンタナが、コカイン密売でのし上がっていく様を
ブライアン・デ・パルマが、オリバー・ストーンの脚色を見事に画いた作品です。
機会があれば是非おすすめのフイルムノワールと言っておきましょう。
パチーノ作品で、もう1本お勧めは、念願のアカデミー主演男優賞を獲得した
92年『セントオブウーマン/夢の香り』である。
”ウーアー”と言う口癖が今にも聞こえてきそうな人生に悲観し、
ふて腐れた孤独な盲目の退役軍人と名門高校に奨学金で入学した苦学生との
心の交流から自分の人生を見つめ直し新たな希望を見出すまでを描いた
ヒューマンドラマである。
アル・パチーノが、まばたきはもちろん瞳をまったく動かさず、タンゴを踊るシーンが印象的である。
私は、何度観てもチャーリーが、フランクの自殺を涙ながらに止めるシーンで泣いてしまいます。
歳のせいかなぁ~・・・失礼しました。なにわともあれ感動間違いなしの作品です。
他にも、たくさんよい作品がありますよ。
映画は、貴方に何を教えてくれましたか?
では、第6回でお会いしましょう。 GEKIでした。