サステナブログVOL.55~チョコレートから考えるサステナブル~ 














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2月の行事といって思い浮かぶのは、バレンタイン。
皆さんは、チョコレートを買うとき、どのように選んでいますか?
それらを生産している国、人々のことを考えてみたことはありますか?
今回はチョコレートとサスティナブルについて考えてみましょう。
チョコレートの原料といえば、カカオ豆、その生産は、主に開発途上国で行われており、1400万人もの人たちがカカオ生産によって生計を立てていると言われています。
開発途上国が抱える深刻な問題の1つに、児童労働があり、その温床の一つとして明らかになっているのが、カカオ豆の農園の状況です。
児童労働が起こる背景には様々な要因がありますが、やはり経済的「貧困」がほとんどだと言われています。
貿易格差をなくす「フェアトレード」
貧困の背景には、歴史から生じた先進国と開発途上国の格差による、貿易の不平等が挙げられます。
貿易の不平等とは、先進国(輸入する側)での販売価格を安くするため、途上国(輸出する側)正当な対価が生産者に支払われないことで生じます。
それだけでなく、生産性を上げるために必要以上の農薬が使用されることで、環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。
しかしながら、近年は開発途上国の産品を購入することにより、こうした国の人々を積極的に支援していこうという動きが広まっています。
先進国と発展途上国の格差をなくすため「公正な価格で輸入しよう」との意味合いから「フェアトレード」という言葉が定着していきました。
開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」です。
国際フェアトレード基準では、生産者が対価を得られるよう、持続可能な生産と生活を支えるフェアトレード価格を設定するとともに、児童労働を禁止し、安全な労働環境を保証しています。
また環境面でも、森を破壊したり、危険な農薬を使ったりすることなく自然環境を守りながら生産されるよう、厳しく基準が定められています。
フェアトレードとサステナブル
このフェアトレードの取組みは、まさにSDGsが掲げる17の目標のほぼすべてに関係しています。世界人口の40%は農業で生計を立てています。
サステナブルな農業と貿易を促進し、持続可能な消費の具体的な選択肢 としてフェアトレード商品の普及推進をしてきた国際フェアトレード認証は、特に以下の8つの目標達成に大きく寄与しています。
目標1 貧困をなくそう
目標2 飢餓をゼロに
目標5 ジェンダー平等を実現しよう
目標8 働きがいも経済成長も
目標12 つくる責任、つかう責任
目標13 気候変動に具体的な対策を
目標16 平和と公正をすべての人に
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう
私達の家庭に、美味しくて品質の良いものが届くためには、生産者の労働環境や健康、生活水準が保証されなくてはなりません。
フェアトレード認証マーク
また自然環境にもやさしい配慮がなされる持続可能な取引のサイクルを作っていくことが重要です。
フェアトレードチョコレートを選んでサステナブル行動を!
フェアトレードのチョコレートを選ぶのには、まず、上記で紹介した「フェアトレード認証ラベル」があるかどうかを確認します。
原料のうちカカオのみがフェアトレード品の場合は、下記のように、白地のマークの横に「COCOA」と表記されたラベル、
当該原料のすべてが基準を満たしている商品には、上記で紹介した黒い認証ラベルがつけられています。
バリエーションが多いのは海外のメーカーやフェアトレードに特化した専門のブランドですが、手軽に買いたい場合は、最近はコンビニやスーパーでも買うことができます。
またチョコレートのペアリングにはかかせないコーヒーも、フェアトレード認証商品の代表です。
子供から大人にも人気なチョコレート。
ですが、冒頭でお話したように、私達がおいしく食べている背景で、児童労働や苦しい生活を強いられている生産者の方たちがいることを忘れてはなりません。
チョコレートを心から楽しむためにも、皆さんもフェアトレードチョコレートを選んで、サステナブルな行動の実践をしてみませんか?
最後までダイサンブログを読んでいただきありがとうございました!