サステナブログVOL.51~これからの旅は「サスティナブル・ツーリズム」~
いつも、ダイサンニュースをご覧いただき、心より感謝を申し上げます。
お盆休みはいかがお過ごしでしたしょうか?
休みは家でゆっくりしたい、という方もいると思いますが、
長期の休暇となった方もいる今年のお盆、ご家族や友達、気の合う仲間と旅行に行った方は多いのではないでしょうか。
さて、旅行の計画を立てる時、目的とすることは何ですか?
近年、新たな旅のトレンドとして「エコツーリズム」や「サスティナブル・ツーリズム」が取り上げられています。
世界中の人が利用する旅行ECサイト「ブッキング ドットコム」による調査でも、世界の旅行者の75%(日本の旅行者:53%)は「今後12ヶ月間に、よりサスティナブルな旅行をしたい」と回答しており、多くの旅行者が、『サスティナブルな旅行』への関心を高く持っていることが分かりました。
そのような背景には、コロナ禍から観光需要が急速に回復する中で「オーバーツーリズム(観光公害)」と呼ばれる、観光地などに旅行者が集中することによって起こる問題があります。
日本では京都や鎌倉岐阜の白川郷などで目立っており、観光客に増加による交通への影響、持ち込まれるゴミの増加による環境悪化など、地元住民の生活に影響がでています。
そのような中で、観光を通じて地域の持続可能性を高める取り組みである「サステイナブル・ツーリズム」が注目を浴びているのです。
観光で訪れる地域が活気ある状態であるのは、私達が旅行を楽しむためにもとても大切なことと言えます。
さて、「サスティナブル・ツーリズム」とは具体的にどのような旅行なのでしょうか。
日本政府観光局では、次の3つの枠で捉えています。
具体的に説明すると、次のような行動を旅行先で実践することです。
地域の「環境」を守る・育む
移動には公共交通機関を利用し、徒歩や自転車で町並みや自然を楽しみましょう。
宿泊には自然環境や地域社会に配慮した宿泊施設を選びましょう。サスティナブルやエシカルに関する認証を獲得している宿泊施設を利用することの他、古民家など地域資源をリノベーションして有効活用した宿に泊まることも良いですね。
また、自然を楽しむアクティビティに参加すること。海や森、川などの自然に触れることは、サティステナブルな旅に欠かせません。自然の豊かさを改めて理解し、環境保全について考えるきっかけにもなります。
地域の「文化」を守る・育む
流行りのスポットではなく、歴史館、郷土資料館などに訪れてみましょう。
この地域ではそのような歴史があり、どのような文化が育まれているのかを知ることによって、その土地をもっと好きになれるかもしれません。
また、地域の方々と交流できるプログラムや地域の文化活動に参加してみましょう。どんな地域にも、その土地ならではの文化や習慣があります。「日本三大○○」といった有名なものでなくとも、地元の方が親しんでいるお祭りやイベントなどを体験してみてください。その土地での新しい発見があるかもしれません。
地域の「経済」を守る・育む
食事では、地元の人が経営する、地産地消の食材を使った飲食店へ行きましょう。
地元で採れた肉や魚、野菜を使用している店で食事することは、旅先の畜産業や漁業、農業を応援することができます。
旅行者にとっても、郷土料理や、その土地ならではの食材を楽しむことができます。
そして頼んだ分は残さず食べることも、サステナビリティな旅においてとても大切ですね。
お土産も、地元で作られたものを購入しましょう。地元企業が作ったお菓子や食品、伝統工芸品などを現地で購入することは、これらを継承する方々の支援にもなります。
※JNTO 日本政府観光局WEBサイトより
以上、具体的な実践方法を紹介しましたが、旅行会社やサイト、ホテルなどでも「サティスナブルな旅」などの企画が組まれています。
また、地方自治体の観光局などでも様々な取り組みがなされています。
これからの行楽シーズンの計画を立てる時に、「サスティナブル・ツーリズム」を意識して、企画してみてはいかがでしょうか。
これまでとは違う、旅先の魅力に気付くはずです。
以上、こちらのブログを最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回、更新時にお読みいただくことを心よりお待ちしております。
●参考●
岩手県釜石市は、2016年からサステナブル・ツーリズムに取り組み、国内外の数々の賞を受賞しています。