第19回 GEKIの WHO’S WHO
今回は、『 アマデウス 』1984年度作、アカデミー作品賞・監督賞(ミロシュ・フォアマン)
主演男優賞F・マーリー・エイブラハム他、8部門受賞作品です。
本来、私は人の一生を画くような、伝記映画やお題にもなっている 人名事典
(WHO’S WHO)などの本を読んだり、映像を観たりするのが大好きなのです。
今作は、そういう意味合いでもマイフェイバリット作品のベスト10に入る傑作です。
『 アマデウス 』は、もちろん(ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
18世紀の天才音楽家、21世紀になってもクラシックといえば、モーツァルト今までに無い、
音符の多い作曲家の一生をアントニオ・サリエリの目を通うして
画いた、ミロシュ・フォアマン監督の渾身の力作なのです。
冒頭、サリエリが、自殺未遂をはかり精神病院に運ばれ、フォーグラー神父に、
自分が作曲した曲をピアノで何曲は、演奏するのだが認知せず、最後に
(アンネ・クライネ・ナハトムジーク)モーツァルトの曲を演奏すると
口ずさむのである。見事な演出のイントロダクションである。
よい映画と言う物は、挿入部で決まるといっても過言ではないような気がします
スクリーンの中、タイムトリップさせれくれるこの作品も、名作でしょう。
この映画は、秀才(サリエリ)が、天才(モーツァルト)の天分に誰より先に気付いた・
気付かされた自己嫌悪とモーツァルトの天分を与えた、神への、ジェラシーの映画なのです。
ただ1回の、修正もない楽譜を見た時のサリエリの、ジェラシーを超えた感動、
自らが、オーストリア皇帝ヨーゼフ2世に、モーツァルトを歓迎するマーチを作曲し
皇帝にピアノ演奏してもらった作品を、すばらしい絶対音感で、編曲してゆく時のモーツァルトは、
大好きな、プラモデルをもらって一生懸命組み立てている、子供のようで・・・
それを怪訝そうにみているのだが、編曲のすばらしさを認めざるえない
サリエリの不憫さ、この映画の演出がすばらしいからこそ、今まさに、
映画を見ているかのように文章化できるのでしょう。
是非、機会があれば、必見のお勧め作品です。
映画を、こよなく愛する ” シネマアディクト ” GEKIでした。
今回は、このへんで・・・