黄金のツメ事件
どーも、リューです ^^
今回も私の子供時代の話にお付き合い下さいませ。
『ドラゴンクエスト』というファミコンゲームをご存知でしょうか?
当然だと言う方の方が多いと思いますが、1986年に一作目が発売されて
以来、現在も続編が登場しているビッグタイトルです。
今回のお話しは、その3作目に当たる『ドラゴンクエストⅢ』(1988年発売)のお話しです。
—事件ファイル②「黄金のツメ事件」—
当時、小学5年生だった私は『ドラゴンクエストⅢ』(以下ドラクエⅢ)の
発売を今や遅しと待ち侘びる少年の内の一人でした。
発売日は平日であるにもかかわらず長蛇の列が出来て、
社会現象にまでなり、買えなかった少年達による恐喝や窃盗事件が
後を絶たず当時のニュースになりました。
…と言う都会の状態とは打って変わって、岡山県のド田舎育ちの私は
本屋で『ドラクエⅢ』を「あ、あるわ~」てな感じで購入しました。
そんな平和な中、作中にあるアイテムの『黄金のツメ』を探せ!と言うのが
発売前から、言われてたんです。キャンペーンみたいな感じで。
もちろんノーヒントです。皆ゲームの本編を楽しみながらも頭の片隅に
『黄金のツメ』はいったい何処にあるんだろって感じでプレーしていました。
ある日(たしか発売から2,3日後)一人の少年A山くんが『黄金のツメ』を発見し、
一日にして学校中に広まり、たちまちA山くんは『ヒーロー』
今で言うとこの『神』にまで成り上がりました。
時を同じくして、その『黄金のツメ』の在処が発覚した日、学校を休んだ
N野くんがいました。残酷な子供達はいくら『風邪で熱出して休んだ』と言っても
確たる証拠も無いまま「ぜってぇ家でドラクエしとるわ」と決め付け、=卑怯者の
レッテルがN野くんに貼り付けられました。
次の日、N野くんは学校に来ました、どうやら『黄金のツメ』が見付かったという
噂を耳にしたみたいでしたが、肝心の場所を教えてもらって無いみたいで、私に在処を聞いてきました。
N野 「リュー、黄金のツメの場所知っとる?」
リュー「知っとるよ」
N野 「何処にあんの?」
リュー「知らん」
訳がわかりません。しかし卑怯者のN野くんに教える訳にもいかず、学校中の男子が
一丸となって堅く口を閉ざしました。物凄い結束力です。
・・・・その日の学級会
議長 「今日の議題はN野くんから『黄金のツメについて』です。」
先生 「ちょっと待て、N野なんじゃこりゃ?」
N野 「はい、みんなが『黄金のツメ』の場所を教えてくれません。」
恐らく先生はよく解からないままだったと思います。しかし話を続けました。
先生 「なんで、みんな教えてやらんのじゃ?」
シ~~~~ン
先生 「リュー、なんで教えてやらんのじゃ?」
リュー「…だって『黄金のツメ』を見つけて場所を書いて「ファミコン神拳」に送ったら、
何か(忘れた)当たるから、N野くんに教えるとその当たる確率が下がるからです。」
ファミコン神拳とは、当時の「週刊少年ジャンプ」で不定期に掲載されていた袋とじで、
『黄金のツメ』を探せ!のキャンペーンをやっていたのです。
先生 「・・・・そりゃあ・・・N野・・・仕方ないのぉ」
N野 「うぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(大泣)」
先生 「お前も、そんなしょーも無い事を学級会で言うな!」
N野 「・・ヒック・・ごべんださい・・・・」
かくして、N野くんは、議題を挙げたのに怒られ、黄金のツメは解からず終いでした。
ごめんね、N野くん『黄金のツメ』は
ピラミッドにあるよ